そばには、「十割そば」「更科そば」「生蕎麦(きそば)」「生そば(なまそば)」などさまざまな種類、用語があります。
今回は「生そば」と「乾そば」や「半生そば」は具体的に何が違うのか?という疑問にお答えします。
店舗によって、どのような「生そば」「半生そば」「乾そば」を作っているのかはこだわりに違いがありますので、こちらでお伝えする情報は一般的な定義だとお考えください。
弊店で販売しているそれぞれのそばについても、この記事でご説明させていただきます。
「生そば」とは
みなさん何となく想像がつくとは思いますが、そばを包丁切りにして、茹でる前の状態の「生めん」のそばを指します。
そば店ではそばを作ることを「生をつくる」ともいいます。
「生蕎麦(きそば)」とは意味が違うのでご注意。
(「生蕎麦(きそば)」について気になる方はこちらの記事をご覧ください)
生そばの良し悪し
「そのお店の味を一番に感じられるのは生そばになる」という話もありますが、半生でも乾めんでもこだわって作るところはありますので、一概には言えないと考えています。
ただ、そば店の多くがその店で打った生そばを使ったメニューを提供していると思いますので、そういった意味では「お店の味」なのかもしれません。
生そばは茹でる時間が短いため、茹ですぎてしまわないよう気遣いが必要です。
特に添加物の入っていない「生そば」は日持ちがしないため、作ってから2,3日以内に食べる必要があります。
そのため、遠方の方への贈り物などには注意が必要です。
生そばのおいしいお召し上がり方
「生そば」の方が味と香りが「乾麺」よりもはっきりしているので、そばの香りを楽しみたい方は「割子(わりご)」や「ざるそば」で楽しんでいただくのが、向いているかもしれません。
「半生そば」とは
半生そばは、生そばの風味をできる限り失わず、ある程度の保存が可能なように処理しているそばです。
保存がきくように、どのように加工しているかは各店舗や企業が工夫を凝らしています。
半生そばの良し悪し
例えば同じ店舗の半生そばと生そばを比べたとき、生そばよりもそばの香りが落ちることはありますが、ゆであがりのみずみずしさや食感は、あまり違いがないことが多いです。
生そばと比べ、日持ちがすることが特長なので、遠方の方への贈り物にも向いています。
保存が効くように、保存料が入っているのでは?とご心配になる方もいらっしゃいますが、化学的な保存料を使用していないところも多くあります。
「乾そば」とは
「干しそば」と言われることもありますが、みなさまもご存知の通り、干して乾燥させたそばのことです。
乾麺は工業製品の麺というイメージをお持ちの方も多く、比較的新しい麺と思われがちですが、昔から存在していました。
乾燥の途中で麺に亀裂が入ってしまうことを防ぐために、一般的に塩を使用しているところが多くあります。
乾そばのおいしいお召し上がり方
茹で時間が他の「生そば」「半生そば」よりもかかることが欠点です。
また、香りも「生そば」には及びません。
しかし、湯で伸びしにくく美味しさが長持ちしやすいため、かけそばや鍋料理などの「あたたかくして食べるそば」には向いているといえます。
そば処やぶのそば
せっかくなので、弊店のそれぞれのそばについてもご紹介します。
生そばについて
弊店の生そばは、無添加製法でつくっております。
毎朝、職人がその日の気温と湿度にあわせて水の分量を調整し、いつお召し上がりいただいても変わらぬ味をご提供できるよう、そばづくりを行っております。
こちらはお店と、オンラインショップでもお買い求めいただけますので、よろしければご賞味ください。
半生そばについて
打ちあがった麺を高温で殺菌、保存料等は使わずに酢を入れることにより長期間保存ができるように加工しました。
干しそばについて
干しそばは、戸隠松本製麺様でつくっていただいています。
温かいおそばや、お鍋の締めとして召し上がってはいかがでしょうか。
さいごに
ひとくちに「生そば」「半生そば」「干しそば」といっても、そば屋ごとで味は大きく違います。
ぜひみなさまの「お気に入りのそば」「おいしい食べ方」を見つけて、楽しんでいただけますと幸いです。